絶対に見ないで!カリギュラ効果を操る危険な行動心理学に隠された罠

ある日、友達から相談を持ちかけられました。

「お願いがあるんだけど。

今から話す内容、絶対に誰にも言わないで!」
 

こう言われたら、あなたはどう思いますか?

友達に何て答えますか?
 

「絶対に誰にも言わない!」って言いますよね。

話の内容がめっちゃ気になりますよね。
 

そして、友達にとんでもないビックリ仰天の話しを聞かされました。

それを知ってしまったあなたは、絶対に誰かに言いたくなりますよね。

誰かに言いたくてウズウズしてきますよね。
 
これがカリギュラ効果です。

 

カリギュラ効果とは

カリギュラ効果というのは、禁止されるほどやってみたくなる心理現象です。
 

「絶対にやっちゃダメ!」

こう言われると、絶対にやりたくなります。
 

「絶対に見ちゃダメ!」

こう言われると、絶対に見たくなります。
 

これがカリギュラ効果です。

カリギュラ効果の由来

カリギュラ効果という名前は、映画「カリギュラ」に由来しています。

1980年に、ローマ皇帝カリグラをモデルに作られたアメリカとイタリアの合作映画。
 

この映画の内容があまりにも過激なので、一部で公開が禁止されました。

すると、これが逆に話題となり注目を集める結果になりました。
 

ここからカリギュラ効果という心理学の名前が命名されました。

日常生活におけるカリギュラ効果の例

たとえば、子供に「ゲームばかりやってちゃダメですよ!」と言ってもやり続けますよね。

逆に「宿題をやりなさい!」と言ってもやりたがりません。
 

子供だけじゃなくて、大人にも当てはまります。
 

年末恒例のテレビ番組、絶対に笑ってはいけないシリーズ。

民放でトップの視聴率を獲得した人気番組です。

「絶対に笑ってはいけない」と禁止されると、余計に面白く感じて笑いたくなる。

これもカリギュラ効果を用いた分かりやすい例ですね。
 

テレビの放送禁止用語のピー音もそうです。

何を言っているのか、めっちゃ気になりますよね。
 

雑誌の袋とじもそうです。

ハサミで切らないと中身を見ることができない。

ハサミで切るには、雑誌を購入しないといけない。
 

このように、カリギュラ効果はいろんなところで作用しています。
 

現代だけではなく、大昔から人間はカリギュラ効果に支配されてきました。

たとえば、パンドラの箱や鶴の恩返し、浦島太郎の玉手箱もそうです。

カリギュラ効果の実験

アメリカでは、カリギュラ効果の実験も行われています。
 

道端に箱を設置して、「覗かないように」と張り紙をしておきました。

これで通行人がどんな行動をするかという実験です。
 

当然のことながら禁止の効力は一切なく、行動を助長したような結果となりました。

恋愛にも当てはまる

カリギュラ効果は恋愛にも当てはまります。
 

たとえばロミオとジュリエット。

結ばれていないけないという障害があればあるほど、2人の恋は盛り上がります。
 

駆け落ちもそうですよね。

周りから反対されればされるほど、恋愛は恐ろしいほどに燃え上がります。

■理学としての側面

人は制限や禁止に対してストレスを感じます。

ストレスを感じると、それを解消したくなるんですね。
 

それに、人は自分の意識で自由に決めたいという欲求も持っています。

制限や禁止は自由を奪うものですから。

それに反発するような行動を取ってしまうという心理が作用します。
 

ダチョウ倶楽部の鉄板ネタ。

熱湯風呂に入る前に上島竜兵が「絶対に押すなよ!」というのもこの心理を利用しています。

「絶対に押すな!」と言えば言うほど、押したくなるという心理。

ところが誰も押さない。

しまいには「押せよー!」と自ら言ってしまうというネタ。

国民の誰もが知っているこの鉄板ネタはお見事ですね。

カリギュラ効果の対策

このカリギュラ効果ですが、いろんなところで応用することができます。

日常生活においても、ビジネスシーンでも役立ちます。

ダイエットの場合

ダイエットをするときに、「カロリーの高いものは絶対に食べないように」って思いますよね。

ところが、ここでもカリギュラ効果が働くんですね。
 

カロリーの高いものは絶対に食べてはいけない!

すると、どうなるでしょうか?

そう、カロリーの高いものが食べたくて仕方ない状態になるんです。
 

だからダイエットしても、ほとんどの人はリバウンドしてしまいます。
 

この場合の対策としては、禁止しないこと。
 

1週間に1回だけは甘いものを食べてもOK!

こんな風に、全面禁止しないで制限を外してあげること。

そうすれば、上手にダイエットを続けることができます。

禁煙の場合

禁煙もダイエットの場合と一緒です。

今日から禁煙するぞ!

これからは絶対にタバコを吸ってはいけない!!

こんな風に禁止すると、逆にタバコが吸いたくなります。
 

この場合の対策も、禁止しないことです。

吸いたくなったら吸っても良い。

ちょっとずつ本数を減らしていこうという、軽い気持ちでやるのがちょうどいいです。
 

実際に僕もこのやり方で禁煙することができました。

ビジネスの場合

ビジネスでもカリギュラ効果は大いに役立ちます。
 

たとえば通販番組とかではよく見かけますよね。

今から30分だけの限定販売です!

今日だけのスペシャル価格をご用意しています!

限定性を持たせたり、制限を加えることで消費者の行動を促すことができます。
 

無料コンテンツから有料コンテンツへの誘導にも使えます。

無料で有益な情報を配信しておきます。

さらに知りたい場合は有料ですよと言って非公開にしておく。
 

「すごい即効性のあるノウハウなので、本気じゃない人は絶対に続きは見ないでください!」

こんな風にアナウンスすれば、必ず見たくなりますよね。

希少性を示しつつ、判断を相手に委ねるのがポイントです。
 

このように、カリギュラ効果を上手に使うことで人を操ることが可能になります。

いろいろ試してやってみてください。

悪用厳禁ですので、有効に活用してくださいね。


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